背景
久しぶりにRaspberry Piを使ってみたところ、思わぬところで躓きました。VNC接続で使っている方も多いと思いますが、日本語のコピペがうまくいかない状況に直面しました。LLMツールなどからコードをコピペしながら作業する場合に特に不便を感じたので紹介。
状況まとめ
ラズパイの最新OS(Bookworm)では、従来のX11からWaylandにディスプレイサーバーが変更され、VNCサーバーもWayVNCがデフォルトになりました。この変更により、Windows環境からVNC経由で日本語テキストのコピー&ペーストができなくなる問題が発生しています。
原因
- Raspberry Pi OS Bookworm(2023年10月): Waylandがオプションとして利用可能に
- 2023年12月リリース: Waylandがデフォルトに変更
- WayVNCはWaylandディスプレイサーバー用のVNCサーバー
- テキストプロトコルの扱いが従来のX11/VNCと異なる
有効だった解決策
TeraTermとVNCの併用
私は最新OSを触っておきたいというのもあったのでこの選択にしました。
- 通常作業はTeraTermでSSH接続
- GUIが必要な場合のみVNCを使用
- プロトコルが異なるため、TeraTermではテキスト操作が問題なく行える
OSを旧バージョンに戻す
古いOSのほうが互換性などの問題をクリアできそうな気もしてます。
- Raspberry Pi OS Bullseye(X11ベース)を使用
- 特にBookwormの新機能が必要でなければ安定した選択肢
SAMBAを設定する(共有ファイル)
この方法もあると思いますが今回はやっていません。
試したがうまくいかなかった方法
いろいろトライしてみましたがすんなりとはいかず。。。
VNCクライアントの変更
- TigerVNC、UltraVNCなど他のクライアントを試したが解決せず
RealVNCサーバーへの変更
- 認証の問題が発生
- X11環境への戻し方がうまくいかなかった
ディスプレイ設定の変更
/boot/config.txt
や/etc/lightdm/lightdm.conf
の編集を試したが効果なし
考察
最新のラズパイOSであるBookworm現状で現状では日本語入力やクリップボード共有に関する互換性の問題があります。BullseyeのOSを使用するか、TeraTermを主に使いVNCを補助的に使用する方法が